よろみ村のお米づくり

よろみ村では、40年ほど前から、農薬と化学肥料を使わないお米づくりをしています。
当時はみんな初めての経験で、すべて手作業でのスタートだったそうです。徐々に作る枚数を増やし、今では与呂見地区のほとんどの田んぼを作っています。

山で暮らしながら田んぼを作っていると、「お米は人が作ってきたもの」ということを実感します。先人たちが長い年月をかけて山の傾斜を利用し、山の水や空気、そこに住む小さな生き物たちの恵みを借りながら作ってきたものが田んぼです。

自然の中で、ある意味不自然に作られた田んぼは、見ているだけでどこかほっとするような姿をしています。
それは自然の中に、人の住む世界を切り拓いてきた先人たちの記憶なのかもしれません。

山あいなので小さな田んぼばかりで、用水路の掃除や草刈りなど手間もかかりますが、それらを引き継いでお米を作らせてもらっていることに豊かさを感じています。

その年その年で稲たちの顔色は違いますが、その時の美味しいお米をこれからも作っていけたらと思っています。

よろみ村のお米づくりの特徴

奥能登一寒い土地での、大きな寒暖差

冬のよろみ村で薪棚が深く雪をかぶっている様子

稲は、昼の光を受けて甘みや旨みのもととなるデンプンを作り、夜に呼吸をしながらそれを消費します。夜の気温が低いと呼吸が穏やかになり、蓄えたデンプンが米粒に残ります。

よろみ村は、奥能登の中でもひときわ寒い土地です。夏秋でもひんやりした夜の空気で1粒1粒に旨味を蓄えて、しっかりお米の味が感じられる稲に育ちます。

最上流の雪解け水

よろみ村住人の飲み水と最上流の雪解け水

水の中で育っていく稲にとって、きれいな水がとても大切です。

よろみ村は川の最上流に位置しています。春の雪解け水は、一番に田んぼに流れ込んでいきます。

山を通ってきたばかりの山水は、ミネラルと酸素を含んでいます。そして適度に冷たく、夏でも稲を強く保ってくれます。

この山水は私たちにとって、大切で贅沢な飲み水でもあります。

農薬と化学肥料を使わないお米づくり

無農薬の田んぼをチェーン除草している様子

農薬を使わない田んぼは、毎年雑草との戦いです。
田植え後は、何度もチェーンを引いて歩きます。チェーンで軽く土の表面をかきまぜて、雑草の芽を抑える除草方法です。

毎年の大変な作業ですが、「今年も良い稲に育つといいな」と思いながら、1枚1枚歩いています。

おすすめの召し上がり方などをご紹介しています

よろみ村のお米ができるまで

燻炭づくり(3月)

もみ殻を焼いて「燻炭(くんたん)」を作っています。
できあがった燻炭は、苗づくりの土に混ぜます。土の通気性や排水性がよくなり、稲の根が伸びやすい環境を作ります。

籾殻を焼いて苗作り用の燻炭を作っている様子
種まき・苗作り(4月)

苗を育てるための『苗箱』に稲の種を蒔きます。
種は数十年自家採種しているコシヒカリです。芽が出たら、苗を育てるための田んぼに運びます。苗専用の田んぼで1か月ほど育てます。

自家採種しているコシヒカリの苗を苗代で育てているところ
田植えの準備(4~5月上旬)

草刈り・用水路の泥出し

30枚程ある田んぼの周りの草を刈ります。水路に溜まった泥を掻き出し、水を入れていきます。雑草が刈られ、水鏡になった田んぼは「今年も米づくりが始まるな」と感じさせます。

アゼづくり

田んぼの周りの土壁『アゼ』に、クワを使った手作業で、土を盛ったり泥を塗ったりして、水が漏れないように整えます。

クワを使ってアゼ塗り・アゼ作りをしている様子

耕運・土を均す

トラクターや『トンボ』を使って、田んぼの地面を平らに均していきます。

田植え(5月下旬~)

稲がいよいよ田んぼに入ります。田植え機で植えていき、機械が入れない四隅などは手で植えます。風通しや日当たりを確保するため、株間を広めにとっています。

田植え機で田植えをしている様子

米ぬか撒き

田植えが終わった田んぼから、米ぬかを撒きます。水中の酸素を欠乏させたり、光を適度に遮ることで雑草が生えにくくなります。また微生物の活動が活発になり、いい土になっていきます。

米ぬかを無農薬の田んぼに撒いている様子

チェーン除草

米ぬかを撒いたらすぐ、金属チェーンを引いて田んぼの中を歩きます。チェーンが土の表面を軽くかきまぜることで、雑草の発芽を抑える除草方法です。1枚あたり、数日おきに少なくとも4回はチェーン除草を行います。田植えと米ぬか撒きと同時に行うのでこの時期は大忙しです。

無農薬の田んぼをチェーン除草している様子
水管理

水が漏れていないか、逆に入りすぎていないか、天候を見ながら田んぼに入る水の量を調節します。
山の水は冷たいので、なるべく温かい水が入るようにしてあげます。

溝切り(7月末)

田んぼを乾かして稲の根の張りをよくするために、田んぼの水を抜いて、溝切り機で田んぼの中に溝をつけていきます。

稲刈り

種から育てたお米を、いよいよ収穫します。コンバインで刈り取り、機械が入れない四隅などは手で刈ります。
山間の田んぼは乾きにくく、半分以上手で刈る田んぼもあります。収穫前に大雨が降ると田んぼはぬかるみがひどくなり収穫は大変な作業になります。
収穫後は、乾燥機でゆっくりと乾燥させます。


よろみ村の稲刈りの様子
収穫後

収穫したお米は、籾殻(お米の殻)を取り除いた『玄米』の状態で保管するのが一般的ですが、よろみ村では籾のまま保存しています。籾のまま保存することで、お米が酸化しにくく、鮮度を保ちやすくなります。
白米はご注文を頂いてから精米し、新鮮な状態でお届けしています。